実家のファミリアがくたびれてきたので、なにかいいのを探してくれと頼まれて
窮屈なファミリアでは気の毒だったから、背高のトヨタビスタを薦めた。試乗して
みると想像以上にアイポイントが高く、最初は車両感覚がつかめなかったものの、
広大な室内空間やセンターレイアウトのメーター類の目新しさもあり、極めて良い
印象が残った。実家ではコレを買うことにした。
私はといえば、これまでMT車&2リッターターボフルタイム4WDを乗り継い
できて、さて次のクルマもソレ系になるのかと薄々思ってはいたのだが・・・
何を思ったかビスタアルデオ200Sを買ってしまった。我ながら丸くなったものだ。
トヨタクオリティの高さには驚くばかりであった。インプレッサから乗り換えて
みると、内外装含めて全ての部分で圧倒的に綺麗な仕上げになっていて、なにも
いじる気がしないのである。実際にフルノー
マルで使っていくわけだが、とはい
ってもリアのウエストスポイラーとアンダースカートだけはOPで付けておいた。
このあたりはちょっとアレだけれど、確かにウエストスポイラーを付けたアルデ
オはほとんど見かけない。クルマがクルマだけにそういうもんだろうと思う。
ずんぐりした独特のスタイルで、どうしたって好き嫌いが分かれるが、今では
珍しくなくなったセンターメーターやコラムシフト、前列に3人乗れるベンチシ
ート(メーカーオプション)など、アタラシサを満喫できるという意味で、私も
カミさんも大いに満足であった。
内装は黒基調で、スイッチ・メーター類の造りもカッチリしていて、雑に扱った
りすると罰が当たりそうな気さえした。 デジタル表示のセンターメーターが
やはり目を惹く。かつてソアラのデジタルメーターを目にしたとき、うへぇ
見にくいなあ、と思ったが、実際にはメーターの示す数字を気にするのはオー
ビス付近だけだから、むしろ面白がれるアイテムだった。瞬間燃費の表示も
できて、私が高速道路左車線キープ人間になってしまったのは、間違いなく
こいつのせいである。 追い越しと追い越されの比率が、「60:40」から
「10:90」に変化したのは誇張ではない。 追い越されようが何しようが、
お先にどうぞ、 どうせショ●べン1回分、くらいに考えるようになった。
ありがとう、アルデオ!
前列ベンチシートもなかなか面白かった。小型のチャイルドシートを真ん中に
着けて、3人並んでドライブするのも一風変わっていて、子供が小さいときは
いいだろう。最初は、こんなのアリか?という違和感が拭えないが、それなり
に楽しめるようになる。 大人3人が並ぶのは・・・・それはやめておくが吉。
そうそう、マズイ部分も思い出した。
前席に2人乗車のときに、真ン中の背もたれを前に倒すと大型のアームレスト
になるのだが、ここにナビのスイッチ類が付いているために、倒した状態でし
かナビの操作ができないのである。つまり前列3人のときはナビ使用が難しい
のである。後席の誰かに操作させることもできなくはないが、現実的ではない。
一旦目的地設定をしてしまえばそれで良いのだが、かといって目的地到着まで
スイッチを一度も触らないことが実際にあるかどうか。まあこれは致命的では
ないから・・・私の独り言である。
後席についてはスライドが可能で、目一杯後ろにすると、足元が妙にスカスカ
してかえって落ち着かない気もしたが、シートに厚みがあり、リアサイドウイ
ンドウも大きくて快適そのものであった。リクライニングなどさせると、快適
を通り越して眠気さえ催した。
ラゲッジスペースも丁寧に造られており、大そうな物を積むわけでもないから
恐縮するが、床板とスペアタイヤの間のスペースも細かく仕切られて、トヨタ
車のスキのなさにえらく感心したのである。リアゲートのガラスも単独で開く
ように設計されていて、確かに場合によっては便利だったが開けるのに少し力
が要った。またインプレッサでは積みきれなかった荷物が、アルデオでは同じ
だけ積んでもスカスカだったのが印象的である。比較するなよと言わないで♪
直噴D-4は品の良いエンジンだとは思うが、実家のビスタの1.8リッターエン
ジンのほうがパワフルに感じられた。ワゴンボディが重いのは確かで、厳密な
比較は難しいけれど、もう少しトルクが欲しい気がした。まぁ自分の運転がす
っかり大人しくなった分、適度なパワーだったかもしれない。145PS。
乗り心地は推して知るべし、わずかな段差を越えるときのコツンという感触が
懐の奥深さを示しているように感じた。前述だが、高速に乗っかってこのサスに
身を委ねていると、どれだけ多くのクルマに抜かれようが何とも思わなくなる。
仙人の境地、というのは大げさだが、そんな気分にさせるクルマである。
「大阪USJダブル夜行」を強行したのも、こいつの懐の深さがあったからこそ。
「宇奈月~高山~乗鞍~軽井沢行」は海山詰め込んだ旅行で、なかなか思い出
深い。海水浴にトロッコ列車、高山独特の花火、今では規制のかかる雲上の乗鞍
スカイライン、そこから何故か軽井沢、とてんこ盛りであった。
こいつとは1年の付き合いでしかなかったが、3万キロを走ったから立派な
中古車になって、そして下取られていった。 いまアルデオとすれ違うと、もう
少し付き合っても良かったかなと思ったりもするのである。
実家のビスタセダンは健在なので嬉しいが、「 こういうクルマはもう出ない
から大事に乗るように 」 と伝えてある。 本当にそう思う。
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